久しぶりに手賀沼の蓮を見にでかけた。この一年というのは、私の大腿骨頸部骨折の手術とリハビリで昨年の11月から12月の8週間の入院があり、今年の7月には黒ラブ・ノエルが腸閉塞で手術があって、やっと元気になった。
「明朝、手賀沼に行こう」と決意して、5時に起きた。4歳のノエルは、車に乗ることが好きすぎて、随分と指導したつもりだが、はしゃぎまくり、運転手のお母さんに飛びついたり、車の内部を破壊し続けていたから、2歳の頃には、すっかり諦めて、とうとうドライブには連れていってもらえなくなっていた。
ところが、動物病院での手術入院からの帰り道も、その後の病院通いでも、不思議におとなしく座っているようになった。そして、今日の手賀沼へのドライブになったのであった。
手賀沼の入口辺りには青田が広がっていて、その稲の一つ一つには朝露がのっていた。そう、一昨日の8月8日は立秋になったばかりである。
沼に着くと、昨年とは景色が違っていた。道路際までみっしりしていた蓮田は、真ん中を残して刈られていた。そこには一年中いる白鳥が5羽ゆったりと泳いでいた。
ここ手賀沼は横に長い。一方の端には「蓮舟」の乗り場がある。2回乗ったことがあるが、蓮が密集しているから蓮の花を見るには、分け入って、潜るようにして行かねばならなかった。
この蓮舟のために、スムースに蓮の観光ができるように、きっと作り変えたのだと思った。
木道を降りてゆくと、白鳥を間近に見ることができた。
犬連れの私たちの方へ、中の一羽が白鳥がすーっと近寄った。そして、黒犬ノエルをじっと見て「グエッ」と声をあげた。
白鳥に先を越された形となったノエルは、「ワン」と挨拶した。
傍から見ていると、白鳥の方が、目力も凛とした姿からもずっと迫力があった。
ちょっと残念なことは、散歩する私たちには、以前のように蓮の葉も大きな蕾も間近に見ることができなくなったことである。