第二夜 あらきみほの「祝千夜ケーキ」の句

 「千夜千句」の次は「あしたの風」と決めてはいるが、「さあ書くぞ!」「毎日書くぞ!」というまでには体調が戻ってきていない。やっぱり疲れていたのだろう。

 私の誕生した11月は秋晴れの日が多い。

 数日前、犬のノエルを連れて、娘と夫と私は、ドッグラン付きのレストランへ入った。犬にとっても私たち家族にとっても、初めてであったが、迷惑顔をされることもなく、犬好きのウェイトレスがにこにこと応対してくれる。
 犬用のメニューもあったが、なんだか、共有している気分だ!
 まあ、いいか!
 わが家とおんなじだもの・・ノエルは室内犬だもの!

 まず、「千夜千句」が第千夜を迎えた日の夜のことを書いておこう。

 小学校以来の友人夫婦が、何と何と、「千夜千句」達成のお祝いに、大きな花ボックスを抱えて、東京から茨城県守谷市まで駆けつけてくださったのだ! 一時期、この守谷市で「円穹」という句会を8年間続けた仲間でもある。

 花ボックスは、薔薇と八重咲きの百合の花たちであるが、私は、うれしくてうれしくて・・、水を、こまめに、やりすぎないようにしていることもあろうが、11日目となる今日もまだ美しく咲いている。

 今宵は、片山さんご夫妻を詠んだ句を紹介してみよう。 

■11月2日
  祝千夜ケーキにならぶ丹波栗
  香をはなつ八重百合の花ボックス
  開きそむ花ボックスの八重の百合

 「千夜千句」が成就した夜、駆けつけてくださった片山さんのご主人の俳号が「片山丹波」である。「円穹」句会は始まって、わりと早くに「丹波」と名乗りはじめた記憶がある。
 その丹波さんと和子さんが、素晴らしい花ボックスとケーキ、そして酒の肴の「佐久鯉うま煮」を持ってきてくださった。ケーキに載っていたのが「祝千夜」と描かれたハートのチョコレートと大きなマロン。丹波さんのプレゼントだから、マロンは「丹波栗」として詠んだが、美味しさも大きさも天下一品であった。

 花ボックスは、10日を過ぎた今も美しく元気な花たちである。
 「円穹」句会は終わったが、こうして何かの折には俳句でご挨拶ができる、大切な仲間である。